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いつ訪れるかわからない旅立ちの日に備えて

今回は実際にあった遺言書を使った相続のケース(とあるAさんのケース)をご紹介します。

急な病に倒れて突然亡くなられてしまう方もいます。重い病を患って、闘病生活を過ごされる方もいます。

検診でガンが見つかり、何箇所かの病院をセカンドオピニオンとして受診したものの、すでに症状が進行していたAさんは、余命半年と宣告されました。わずかな可能性にかけて、抗がん治療でガンと闘う決意をし、闘病生活に入りました。

その間、Aさんは、終活と呼ばれる葬儀の手配から、遺影の準備、荷物や身の回り品の整理、子供達や友人へのお手紙、そして遺言書を作成しました。

Aさんの場合は、宣告された後すぐに、身体は動かすことができたので、強いご意思で、お一人で司法書士事務所を訪れ、書き方のアドバイスを受けながら、普通方式の遺言書の作成を済ませました。

余命を宣告されてもいつ旅立ちの時がやってくるかはわかりません。早くその時が訪れる場合も、余命宣告の時を過ぎてもお元気で過ごされる方もいらっしゃいます。

 

しかし、ご自分のお子様方へのお手紙の他に相続で効力のある遺言書を作成することは、Aさんの願いでもありました。余命宣告から約半年後、Aさんはこの世を旅立ちましたが、Aさんのご意思を反映された相続を無事に済ませることができました。

正しく作成された遺言書は公的な文章です。そして、故人様からの、最後のメッセージとなります。